Q)くまもんがダイエットに失敗して降格になったそうですね。ちーば君は大丈夫でしょうか?
A)体重管理はとても難しいということです。しかし、多くの病気の原因、あるいは病気を進める原因になるので体重管理は大切です。
Q)バレンタインにチョコレートをもらって食べ過ぎたのが原因だという話です。
A)何かのきっかけ、例えば、戴き物・宴会・旅行で体重が増える人が多いようです。ご自分がどんな時に体重が増えるかを知っておくことが大切です。食べる量が同じでも、夜遅く食べる方が体重が増えやすいようです。
Q)そういう方はどうしたらよいでしょうか。
A)夕食はごく軽く食べて、朝をしっかりと食べるだけでも、体重は減る傾向になります。
Q)体重管理で気をつける点を教えてください。
A) 第一に、なぜ減らすのかを考える必要があります。痩せている女性で必要もないのにさらに痩せようとして骨粗鬆症や不妊症になる方もあり注意が必要です。
第二に、体重の管理は難しいことを知ってください。簡単に体重が減らせる方法はないのです。
第三に、栄養のバランスをとることが大切です。よく「○○は健康 に良いと聴いた」と言う方がいますが、健康に良いと言っても全く具体的ではないし、何か一つを食べ過ぎれば悪いところも一緒に入ってしまうし、栄養のバランスが崩れてしまうのです。脂肪も炭水化物もたんぱく質もミネラルもビタミンもバランスよく摂取して、なおかつ全体の量をおさえましょう。
第四に、食べ物 のカロリーを知っておきましょう、間食とアルコールを一定期間断つのも有効です。TVなどを見ながらのながら食いも危険です。
Q)早食いは太るといいますが?
A) 食べるスピードは大切です。15分以上かけてゆっくりと良く噛んで(30回噛むなど)食べることが大事です。とくに炭水化物を最初にたくさん摂ると、一気 に吸収されて血糖値が上がってしまいます。
野菜などを最初にとってゆっくり食べるとカロリーは少なく、お腹も膨らみ、あとから食べるものの吸収もゆっくり となり、太りにくいとされています。
Q)体重を減らすスピードも大切ですよね?
A)そのとおりです。
月1㎏、3か月で3㎏の減量を目指しましょう。
月に5㎏も減らすような急な体重減少はかえって身体に有害ですし、リバウンドも起こしやすくなります。月1kg減らすことは難しいのですが、それを3か月、6か月と達成していくと、リバウンドしにくい身体になります。3kgの体重減少で、血糖値も血圧も中性脂肪も尿酸も脂肪肝も改善します。効果は1kgの減少でも出始めます。
Q)月1kg減らすのに何か良い方法はあるでしょうか。
A)毎日体重を記録してグラフにつける方法を勧めています。
朝起きてお手洗いに行った後、朝食の前が最も体重が軽いのです。この時の体重を下着だけや寝間着姿など一定の服装で0.1㎏まで測って記録します。衣類の重さを引く必要はありません。これを毎朝グラフに書くだけです。縦軸に体重、横軸に日付をふります、グラフの幅は1㎏を2 ㎝~3㎝など大きくとってください。グラフを見れば体重の変動が分かります。土日が増えやすい、飲み会で増えてたなどということが見えてきます。減らすの は1か月に1㎏でよいので、1か月後の1㎏減った点に向けて赤い線を引いておきます。その線に沿って減らしていく。減りすぎていればもう少し食べても良い のです。
Q)それを長続きさせるコツは?
A)体重変動のグラフを家族が見えるところに貼っておく、あるいは家族に宣言をする、食事の中で余計なものを減らす、ゆっくり味わって食べる、などが大事だと思います。一方で、100%完璧は目指さないことも必要でしょう。
Q)運動についても教えてください。
A)こまめにきびきびと身体を動かしましょう。食後ゴロゴロしているのはよくありません。身体を動かしてカロリーを消費する割合は、日常動作が95%、運動スポーツが5%とされています。車で通勤の人は電車通勤に比べ2.5倍メタボになりやすいとされています。「気長に頑張るぞ!」という気持ちを持ちましょう!
(文責 篠宮)